煩悩と病気はすべて心が幻化したものです

私たちの心識の虚妄性をよく思惟し、世の中のすべての法の生滅の幻虚性を注意深く観察すれば、内心は攀縁を減らし、少しの幻想や妄想もなくなり、世の人々の精神面の病気が減り、神経衰弱や不眠が軽減され、様々な病気が減ります。病気はどこから来るのでしょうか？一つは過去世の業行の果報で、一つは現世の煩悩や妄想から生じたものです。衆生は皆自分で自分に苦しみをもたらしています。道理が通れば、心に煩悩がなく、道理が通らなければ、煩悩が重々しく、苦しみは無量で、すべて自ら招いたもので、他人から与えられるものではありません。すべての病気は虚妄で、幻化したもので、来処もなく、病気が消えても消え去る所もない。なぜなら、それは幻であるからです。これらの道理を通じば、あらゆる病気を治すことができます。生理医師も心理医師も必要ありません。すべての病気の障害は幻のように生じて消えます。仏法が一通り通れば、万法がすべて通ります。仏法をよく学べば、世の中のすべての法がすべて通じます。

世の中の人々の身体の病気、心理の病気、家庭の中のすべての煩悩、仕事や事業の煩悩など、これらのすべては自分の無明の業障に巻き込まれた結果です。仏教を学んでいない人はこれらの道理が通じず、仏教を学んだ人でもまだよく理解していない人や、深く細かく思惟し観行していない人は、自分の無明に遮られてしまいます。本当に世の中の真理を理解したいならば、まず自分自身を理解しなければなりません。そうすれば、以後万法がすべて通じます。だから世の中の法が通じないのは、心に結びつきがあるからで、解くべきは自分の心の結び目であり、外の境界を解決することではありません。

私たちは外の色塵がとても煩わしいからと不平を言って、自分の心を乱すようにしてはいけません。自分の心がなぜ外の色に引きつけられ、外の色に捕らえられるのかを反省しなければなりません。なぜ私たちは外の境界に執着しなければならないのでしょうか？外の境界が私たちを束縛し、引っ付けるのでしょうか？いいえ、自分の心が執着したり排除したりしようとするから、結果として境界に引っ付けられてしまいます。私たちは本来境界をつかもうとしていたのに、結果として境界に捕らえられてしまいました。五欲六塵によって私たちは生々世世貧しく苦しみ、輪廻の苦しみを受け、私たちはこのように万法によって六道輪廻に縛られ、この煩悩の生死の大海に縛られています。