断見惑と断思惑

我見を断つことは知見上の煩悩惑、つまり見惑を断つことです。見惑には、意識の知見上の迷いがありますが、最も主要なのは意根が無始の劫以来知見上の迷いです。見惑は見道の時に断つべき知見上の煩悩で、つまり正しくない知見を断ち除くことで、主に六識と七識の誤った知見と観点を含みます。思惑は修道の時に断つべき思想観念上の煩悩で、つまり貪、瞋、痴、慢などの煩悩惑です。

見惑は初果を証得する時に断ち、思惑は三果と四果の時に断ちます。つまり、初禅を証得してから初めて断つことができます。貪愛と瞋恚を断ち除くのは三果の人で、一念无明愚痴の我執を断ち除くのは四果の人です。それで、意根の我見も見惑で、知見上の煩悩惑に属し、初めて見道する時に断つべきです。意根の思惑の煩悩は二果の時に降伏し、三果の時に断除を始め、断尽するのは四果の人で、八地の菩薩に相当します。

初果で我見を断つことには、必ず意根の我見が含まれます。意根の我見を含まなければ、初果を証得することは非常に容易なことです。しかし、実際にはそうではありません。多くの人が一生阿含経を学んでも、初果を証得できません。実際、多くの人の意識もすべての法が虚妄で、夢幻泡影の如くであることを理解していますが、なぜか我見を断つことができず、初果の人になれません。

意識心の我見は断ち除きやすいです。なぜなら慧が強く、法を聞いてすぐに思惟観行ができ、我見と無明を破るのが容易だからです。意根は比較的困難です。なぜなら意根の我見と無明は根強く、意根の智慧が弱く、接触した法義をすぐに理解できないからです。意根は意識の思惟力に頼らなければなりません。意識がいくつかの資料とデータを提供して、彼が参考にできるようにしなければ、意根は無我の理を思量して確認し、我見を断ち除くことができません。