脳波について、各脳神経細胞には神経核があり、各神経核は常時外部へ脳電を放出する。これが日常の心理活動によるエネルギー消耗の根源である。六根が六塵に接触する際、意識が念力・分析・推理・判断を行うと大量の脳波を放出し、思考時には脳波放出量が最大となる。故に禅定修行者は内面に専注し外境に攀縁せず、エネルギー消耗を極小化する。
全身の神経組織は最終的に大脳に集約され、内六塵が大脳に現じ、七識が大脳で活動する。七識が活動・転動すれば大脳神経組織に影響を与え、神経系統を通じて全身に伝播する。故に各種識心の活動・反応は色身の変化(呼吸・心拍・脈拍・血液循環・内臓・皮膚)を引き起こす。これにより「修心は修身である」との結論が導かれる。更に「修身も心を養う」との推論が残され、その理証は読者に委ねられる。
仏法は最も厳密かつ先端的な科学であるが、福徳・禅定・智慧が不足すれば証得できない。定力不足では論理的思考力が追従せず、思惟が粗雑で智慧が開顕されない。多くの者は理論の習得に奔走し、禅定観行の時間を惜しむ結果、得た知識は身心に無益で、煩悩・無智・慢心・我執が残存し、解脱の功徳を享受できない。
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