意根の遍計所執性は、全ての法に対して執着するわけでも、同時に執着できるわけでもない。精力が不足するため、一時的に選択が生じる。ある法に対して意根は無関心であり、ある法には厭悪を抱き避けようとする(これも執着の一種ではあるが)、ある法には強い貪愛を抱き、ある法には習慣的に攀縁して了別する。意根は一切の法を遍く縁ずることが可能ではあるが、一時に同時に全てを縁ずることはできず、依然として重点を置き側面を選び取捨選択する。特に六識に処理させたい法についてはより厳密な選択を行う。さもなければ六識が了別しきれず疲弊崩壊することを、意根は理解できるからである。
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