衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2018年12月28日    金曜日     第2 回の開示 合計280回の開示

戒定慧が具足して初めて「桶の底が脱落する」

かつての参禅者が第八識を見出して悟道した時、「桶底脱落」と称した。桶とは何か。楞厳経において仏は人の身体を肉の桶に喩え、その形状を桶に例えている。衆生はこの肉桶を自己と見做し、実在不滅の我と錯覚する。

参禅者が第八識を悟得した時、第八識が真実で永遠に消滅せず、真の自己であることを知る。五蘊身は第八識が顕現した仮の殻に過ぎず、真実ではなく我ではないが、第八識という我と異ならないことも理解する。これにより五蘊を我と認めず、肉桶たる五蘊身を否定し、五蘊の重荷を卸す。この時身心共に空じ、軽安無比となる状態を「桶底脱落」と喩える。

桶底脱落の前提条件は、戒定慧が具足し、福徳が満ち、菩薩の六波羅蜜を修め終え、入道の資糧が整い、時節因縁が成熟した時に初めて成就する。この時同時に小乗の初果(須陀洹)を証得し、三縛結を断じて永劫三悪道に堕ちない。

小乗初果は五蘊十八界の苦・空・無常・無我を証するが、第八識を悟得すれば五蘊十八界が非我・虚妄・空幻・不実であることを知る。故に大乗果を証する者は同時に小乗果も得るが、小乗果を得ても大乗果を必ずしも得られない。これが大乗法が小乗法を包含する道理である。

——生如法師の開示
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