自己の福徳が具足しているか否かを検査するには、自身の修行が順調かどうか、何らかの障害が存在するかどうかを観察する。自分の意思通りに修行できるかどうか、十分な時間と環境条件があるかどうか。自らが成し遂げたい事柄に対して主導権を握れるか、制限を受けないか。自らが戒律を守ろうとする時、円満に持戒できるかどうか。精進しようとすれば精進できるか、禅定を修めようとする時、障縁が存在しないかどうか。智慧が継続的に増長しているか、修している法が手慣れた境地に達しているかどうか。遭遇する深遠な法義に対し堪忍できるか、意楽を感じ素直に随順する意志があるかどうか。
もし菩薩の六度の修行が全て順調で障り無ければ、福徳は基本的に十分足りていると言え、精力を他の不足部分へ転じ、六波羅蜜を攻略すべきである。もし仏に対する信心、真実の如来蔵の法に対する信心、真実の僧に対する信心が未だ具足せず、内心に疑念が残り確信を得られないならば、信位の菩薩の条件は未充足であり、三宝への信心を修め、信根を具足させ信力を生起させる必要がある。その後、十住位に転入し六波羅蜜の修行を進めるべきである。
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